クリエイターズコラム
神秘の流線形
新年あけましておめでとうございます。
巳年から午年にバトンを渡され、街中では馬をモチーフにしたデザインを多く見かける今日このごろ。
自宅でヘビを飼っている私にとっては、彼らの魅力は決して「去年までのもの」ではありません。
ヘビと聞くと少し怖いイメージがあるかもしれませんが、
実は昔から世界中で「神様」として崇められてきた生き物なのです。
古来、ヘビは脱皮を繰り返すことから「再生」や「不老不死」のシンボルとされてきました。
日本でも、田畑を潤す水の守り神として大切にされてきた歴史があり、
白いヘビは金運の神様とされていて、日本各地の神社などで祀られています。
そんなヘビの神秘性を象徴するのが、
弊社の社名の由来でもある、ギリシア神話の伝令神ヘルメス。
そのヘルメスが持つ杖こそが「カドゥケウス」です。
二匹のヘビが杖に美しく巻き付いたこのデザインは、対立するものを調和させる、「平和」や「商業」の象徴とされています。

また、ヘビの体にも美が溢れています。
手足のない流線形のフォルムや、そこから生まれるしなやかなS字カーブは、静止していてもなお躍動感を感じさせます。
規則正しく並ぶ鱗のパターンも、幾何学的な美しさがあります。
余計なものを削ぎ落とし、本質を視覚化するというデザインの原点を、彼らの姿はいつも私に教えてくれます。
神話的なミステリアスさと、無駄のない洗練された造形。
その両方を併せ持つヘビは、時代を超えて人々を刺激し続ける、唯一無二のアイコンなのです。