

秋から冬に変わり始め、夕焼けが美しい季節になりました。
私の家のバルコニーからは中々立派な夕焼けが見えます。
子供の頃に夕焼けが見えた翌日は晴れると教えられてきました。
日本で夕焼けが見えるという事は、その時点で西側の中国大陸の空に雲が無く、西に傾いた陽射しが、日本まで届いている。
日光は波長が伸びると赤く見えるので、その赤い光が日本では夕焼けとなって見える。
翌日、偏西風がその雲のない空を日本に運んでくるので「晴れる」と言う事だと理解してます。
(間違っているかも知れませんが)

光の長さによって感じる色が変わる、興味深いことです。
学生時代、デザインを学ぶ中で、人が色を感じるメカニズムを教わりました。
人の可視光線には7つの色の間のグラデーションがあり、物体が外光スペクトルの中のどの範囲を吸収し、どの範囲を反射しているかで人が感じる色が変わる。
では、動物によって可視光線の範囲は違うので、人より広い範囲を可視出来る生物は一体どんな色を見ているのだろうと考えた事があります。 人が想像も出来ない色、概念の外にある見たことも無い色があるかも知れない、もし人がそれを可視出来た時、果たして人はそれを色と定義出来るのか等々、ワクワクとした空想をしていました。
年齢と共に、微細な色合いが見えづらくなる切なさを感じるこの頃、昨年白内障の手術をした後、新しい目で見た景色は想像以上に鮮明で美しく感じました。ありがたいことです。
空と海の青、新緑の鮮やかな緑、色付く赤や黄色、緩やかに変化し反射している光を、私の目は繊細に捉え、それを色として感じてくれている。これも幸福なことだと実感します。
自然を光の色の変化、何故その色に見えているのかという視点で眺めて想像みると、世界の景色は面白く豊かに、美しく変わるのではないかと思います。