クリエイターズコラム
ときめく瞬間を求めて
こんにちは!ディズニー大好き デザイナーの髙橋です。 私は今一眼レフカメラに夢中になっています。 高校生の時写真部に入部したことをきっかけに、一眼レフカメラの世界に魅了されました。 スマートフォンで誰でも簡単に綺麗な写真が撮れるような時代ですが、 ファインダーを覗いて、重厚感のあるシャッターを切るあの感触には ”撮っている”という実感があってとても好きです。 合宿や体育祭、修学旅行などで どう撮れば被写体がかっこよく映るのか、構図や比率、余白、シャッタースピード、露出などを 試行錯誤しながら夢中でシャッターを切っていました。 友人やクラスメートの生き生きとした表情や、自然な笑顔を撮れた時のときめくような気持ちが忘れられず、 人を撮ることが好きになりました。 社会人になった今は、大好きなディズニーでのパレードやショーで キャラクターやダンサーを撮影することが休日の楽しみになっています。 お気に入りのキャラやダンサー、撮りたいシーンを求めて、長時間場所取り(いわゆる“地蔵”)をすることもあります。 カメラ目線や躍動感ある瞬間、キラキラしたとびっきりの笑顔を切り取れた時の嬉しさといったら…! この上ないときめきを感じます!! 帰宅後に写真をレタッチしてさらに魅力を引き出す時間も楽しみの一つです。 気に入った一枚にコメントを添えてInstagramに投稿するまでが、私のディズニーの楽しみ方です。 最近撮った、私の写真史上最高にかっこいい一枚をここでも披露したかったのですが…載せられないのが残念です笑 この“ときめく瞬間”を探し求めることは、日々のデザインにも通じていると思います。 どうすれば目を引くか、どうすれば伝わるか、手に取ってもらえるか、配色や構成など… まだまだ未熟ながらも、日々模索と挑戦を重ねています。 カメラでもデザインでも、誰かの心を動かす”ときめく”作品を届けられるようになりたいです。...
走りながら
夏前の暖かく涼しい気候が気持ちよく、 最近はランニングが習慣化してきました。 デザイナーの高橋央です。 元々は健康や体力をつけるために始めたランニングでしたが、 続けてみると他にも良いことがあることに気がつきました。 それは、走るルートでしか見えない日常の景色です。 電車を使わず、自分の住まいからただひたすらに走ってみる。 たったそれだけのことですが、 通勤時に歩く見慣れた景色から徐々に見たことのない景色に変わっていくのは新鮮で、 普段絶対に通ることのなかった道まで走ることができてワクワクします。 知らなかった老舗のお店や、緑が生い茂ってる公園、 桜並木が綺麗な川沿い、道沿いに咲いてる綺麗な花。 ランニングしなければ見つけることが出来なかった小さな気づき。 それらの新たな発見に好奇心が高まり、どこまでも走りたくなる。 そうして走るたびに、 その日の記録写真を必ず撮るようになりました。 走りながら、気になった物や景色を切り取り、なぜそれが気になったのか… 例えば、色が美しい、形が面白いなど、 自分なりに言語化できるように考えるのも楽しいです。 小さな発見から感性を磨けるように、 そしてそれをデザインに反映できるように、今日も走り続けます!...
食を“かわいい”と思える感性
こんにちは!デザイナーの 杉山かのか です! 突然ですが、このコラムを開いて下さったあなたへ質問。 『食べ物に対して“かわいい”と思ったことはありますか?』 あると思った方、私と同じ中々のレア者の感性かもしれません。 とは言え、顔の付いたマカロンや動物のドーナツ、クリームソーダなど今は沢山のかわいい食べ物がありますよね。 ただ、私の場合は昔からそれらだけでなく、一般的な見た目のワッフルやサンドウィッチ、ハンバーグなどに対しても美味しそうという感情より先にかわいいという感情が湧き上がってくるのです…。 そんな私は、シズルそのものにテンションが上がって、思わず「かわいい!!!」と口に出しちゃうタイプ………でした。 と言うのも、学生の頃に友人達とカフェに行った際に頼んだ一般的には何の変哲もないただのトーストに対して、 「待って。このフォルム、色味、形、焼き目、香り、めちゃめちゃ可愛くない?」と発言した際に、どん引かれてしまったことをきっかけに口に出すことは無くなったのです。 その後、「この感性って私だけなのか…?」と疑念を抱きながらも、趣味のカメラを片手にカフェ巡りに勤しんでいました。 下の写真は、私が心の中で「かわいすぎる!!!」と叫んで撮った食べ物たち。 都内や地元の神奈川県で撮ったメニューで、どれも美味しかったので気になった方はぜひ画像検索してみてください! 時を経て、今では自分が大好きな食とデザインどちらも携わることが出来るこのヘルメスに入社。 リアルフードだけでなく、お土産や量販店で売られているパッケージを見ることが大好きだった為、そうしたデザインを実際に手掛けることが出来ている瞬間はまさに夢のように嬉しいです。 実際、食をかわいいと思える感性が役に立ってるかもと思える瞬間も数知れず…! この感性を活かしながら、みなさまに素敵なデザインをお届けできるように日々精進していきたいものです。 余談ですが、私が最近ハマっている趣味をご紹介。それは、ミニチュアフード作りです。 ガチャガチャブームが巻き起こっている昨今、様々な食べ物やパッケージデザインが小さな形になっているのを見掛けます。 リアルフードに対してでは無いにしても、私と同じ「食を“かわいい”と思える感性」が広がっていることに嬉しさしかありません。 私自身、月1でお気に入りのガチャコーナーに足を運ぶ習慣が出来ているほどハマっているのですが、最近はそうした小さな食を作り手としても楽しむようになりました。 下の写真は、私が樹脂粘土を使用して制作した食べ物たち。(うん、我ながらどれもかわいすぎる!) まるで粘土を作るときのようにアイデアを沢山練りながら、 世の中にとって明るい兆しが見えるご提案をすることをモットーに…ときめきをカタチにしていきます。 ここまで読んでくださった方、ありがとうございました! 以上、デザイナー 杉山かのか でした。...
文字、フォルム、イマジネーション
  文字は、言葉を表記する人類共通の記号であり手段で、紙やデジタルなどのメディアに情報を記録・伝達するという機能がある。同時に、その機能を超えた独特の魅力があると私は考えている。そんな文字にまつわる超偏愛的な話題を3つ。   ■ 機能を超えたフォルム 映画のタイトルが、劇中でどのように登場するかは、私にとって映画を観る楽しみの一つである。闇と静寂の後、壮大な音楽と共にタイトルロゴが現れる『スターウォーズ』は何度観てもシビれるオープニング。ティム・バートン監督作品は、どれも手作り感のある独自の文字造形とグラフィックでどこか温かい。どんな映画も、当然、様々な趣向が凝らされている。 『エイリアン』(1979:リドリー・スコット監督)のタイトルはとにかく秀逸だ。 具体的に語ることは避けるが、これほど普遍的な美しさを纏い、創造的で、そして何より驚きのある、優れたタイトルシークエンスを、私は他に知らない。一切無駄の無い美しさは、「完璧な生命体=エイリアン」を、直接的なモチーフを使うことなく表現している、と深読みすることもできる。作り手目線で考えるに、文字のフォルムを丹念に観察した結果、着想を得たのではないか、つまり意味よりカタチ優先で創作されたのではないか、と勝手に想像している。 この表現は、後に同監督により制作される『プロメテウス』(2012)、『エイリアン:コヴェナント』(2017)にも継承されている。リドリー・スコット監督を敬愛するフェデ・アルバレス監督によりアップデートされた『エイリアン:ロムルス』(2024)では、思わずニヤリとしてしまった。     ■ 原始の造形 泉屋博古館東京(東京・六本木)の企画展「不変/普遍の造形 住友コレクション中国青銅器名品選」で、初めて古代中国の青銅器をじっくりと鑑賞した。器の奇怪さもさることながら、表面に張り付いている造形に目を奪われた。 金文である。 金文とは、古代中国の殷~周あたりの時代に作られた青銅器に鋳込まれた文字のことで、漢字の元になったといわれている。普段見慣れている文字とは異なるフォルム。生まれた時から文字が当たり前に存在する “文字ネイティブ” の私たちにとって、それは「文字っぽい線の集合」である。一つひとつは図形のようだが規則正しく並ぶことで、とても「文字っぽく」見えて心地良い。洗練されていないユルい曲線で人間や自然を象ったようなものが多く、子供が描いたような純粋さもあり、何ともユーモラス。そこにはプリミティブな魅力が満載なのである。 金文に限らず、エジプトのヒエログリフ、北欧のルーン文字、メソアメリカのマヤ文字など、古代文字はどれも原始的な姿でありながら、神聖な雰囲気を纏い、呪術的な効力もありそうである。各民族の宗教、生死観が造形に反映されているようで魅力的だ。 人類は世界各地で様々な文字を発明した。「必要は発明の母」というが、記録する必要に迫られたのだろうか。どんなきっかけで生まれたのだろうか。完成までには、やはりコンセプト設定や機能を果たすためのルール作り、膨大な数のアイデアと推敲、誰かが旗振り役となり最終的な判断を下したのだろうか。何度も何度も地面にスケッチを描いたのだろうか。あーでもないこーでもないと議論したのだろうか。妄想が膨らむ。     ■ イマジネーションの先に 何気なく立ち寄った書店で出会った一冊の文庫本。昆虫の標本箱のような表紙。きっと私の偏愛を満たしてくれるに違いない、という確信と共に即買いした。 円城塔『文字渦』は、想像をはるかに超えていた。 文字(主に漢字)を題材にした、とてもとても奇妙な12の短編集。オビの言葉も大袈裟ではなく、「翻訳不可能!」であり「今世紀最高の奇書」だった。翻訳どころか、オーディオブックで朗読されたところで、この小説の凄さは伝わらない。 生きた文字同士を闘わせるバトル遊戯、意志を持つルビ、猟奇殺字事件など、過去から未来、化石からソフトウェアまで、思いもよらない世界観の連続。まさに縦横無尽、なんて自由!!! 文字を題材にした前衛表現であり、狂気もパロディも飲み込む壮大な妄想。文字組みも規格外の箇所あり。偏や旁などパーツの形から物語が展開したり、文字を分解して遊んでいるかのようで、そこが堪らなく面白い。感動的ですらある。 中島敦『文字禍』(後から知って読んでみたが、こちらも凄い!)からインスピレーションを得たのは間違いないだろうが、イマジネーションの飛躍が凄まじい。完全には理解できないので、流れに身を任せて字面を追うのだが、脳内でイマジネーションの渦に溺れるような快感。この “古今超絶夢想オルタナ文字奇譚” を、原文の日本語で楽しめる私たちは幸せである。いやホントに。   そもそも、漢字にしろアルファベットにしろ、文字を構成しているエレメントは、単なる点と線である。それらがタテ・ヨコ・ナナメに交錯し、或るカタチになると「文字」となり、途端に音や意味を持つようになる。決まりごととはいえ、よくよく考えると不思議である。逆に、じぃぃぃっっと文字を見つめていると、音も意味もすぅぅぅっっと薄れて、点と線を寄せ集めただけの、意味不明のカタマリに思えてくる。はて、「ふ」とはこんなおかしなカタチであったろうか?と奇妙な感覚に陥る経験は誰しもあるのではないだろうか。 点と線のカタマリが 映画監督の創造性を刺激したり 何千年も超えてプリミティブな魅力を伝えたり 風変わりなサイエンス・フィクションのモチーフになったりする。 そんな奇妙で、美しく、ロマン溢れる、不思議な魅力に満ちた 「文字」への興味は尽きない。...
人生最高の日
  皆さまは「人生最高の日」を体験した事があるだろうか。 30代手前で何を決めつけているのだと思うかもしれないが、 私にとってあの日は正しく、誰にも負けない「人生最高の日」だったと思う。 そう、それは結婚式である。 結婚式といえば何か月も前から準備が必要で、 式場を選んだり、段取りを決めたり、他にもやる事が山積みである。 実際私も妻と式場をいくつも周り、ようやくとあるプロデュース会社に辿り着いた。 さて、ここから何をどう決めていったか詳しく語りたい所だが、 話が長くなるので本題に入ろう。 本コラムのタイトル 「人生最高の日」 とはどう作られるのか? どういう式にするかを考え、沢山打合せをした日々。 打合せを踏まえて、様々な事柄を提案してくれた担当者さん。 オーダーのタキシードやドレスを作ってくれたデザイナーの方。 当日のセッティング、司会進行を務めてくださった社員の方々。 出席してくれた親族、友人のお祝いの気持ちも忘れずに。 勿論まだまだ沢山あるが、 本当に沢山の人の「想い」のおかげだったと感じている。 そしてこれはデザインにも通ずるだろう。 当たり前の事だが、どのクライアントも社運をかけて、 「この製品を売りたい」「消費者に喜んで貰いたい」とデザインの依頼をする。 それに対し、私たちディレクター、デザイナーは様々な考えを起こし、 本当にこのデザインで良いか、もっと他の提案は出来ないか、 これは「人生最高の提案だ」と感じられる事を目指して、 最後の最後まで、奮闘するのである。 人生最高の?大袈裟では?と思うかもしれないが 私はそんな提案を出来るよう、走り続けたい。 ちなみに、冒頭で「人生最高の日だった」といったが、 これからクライアントの皆様に「人生最高の提案」をしてしまったら 私の最高の日も更新されてしまうかもしれない。 がそれは良しとしよう。...
山に惹かれて
毎週のように山に行ってしまう。 日本には、地形図に載っているだけで1万6千以上の山があるらしく どれだけ行っても行き尽くすことはないのです。 なぜそんなに好きなのか。 ある程度の経験があれば、どこにでも行きたいところへ自由に行ける! どのルートで行くのか、天気や道の情報を集めて計画するのも楽しい。 行って見たらコンディション最高でこの日この場所に来て良かった!という時。(逆ももちろんあります…) もう無理〜というような急登を経て、山頂で食べるカップラーメンのとんでもない美味しさ! その日やりたいように身体を動かせる。のんびり花の写真を撮りながら歩くとか、トレーニング的にスピードmaxで…など。 そして登れば登るほど、少しずつですが体力の限界が伸びていく。 などなど、好きな理由はたくさんあります。 その中でも1番は、スケールの大きな眺め・自然の造形に圧倒されること。 この瞬間があるかもという期待で、とても惹かれるのだと思います。 もともとインドアだった私が山に行くきっかけとなったのは、屋久島の白谷雲水峡・苔むす森のトレッキングでした。 屋久杉の原生林が苔に覆われ、古い木と新しい木が混然と絡み合う圧倒的緑の世界。 最古と言われる縄文杉が有名ですが、あちこちにある名もない巨木ですらその造形は強く 見ながら歩いているだけであっという間に時間が経ちました。 それから山にどんどんハマっていき、たくさんの心に残る眺めがありました。 燕岳の早朝、マジックアワーのなんとも言えない幸福感に包まれる色と光。 富士山山頂からは神目線かのような眺め。 安達太良山の爆裂火口の混沌は、違う星に来たみたい! 青天の雪山は立体感が際立ち、荘厳さに圧倒される。 同じ山でも、季節・天候・時間帯によって同じ景色はまたと無く その貴重さも特別感を増してより惹きつけられるのでしょう。 自然の造形のように、人を惹きつけ心を動かす力をもつデザイン。 1つでも多く、そんな仕事ができるように 今週末も山に行こう!...
野球ユニフォームのデザイン
本日より、いよいよプロ野球のペナントレースが開幕します! ということで、野球ユニフォームのデザインについて、考えてみようと思います。 野球のユニフォームと聞くと、「チームカラーがあって、背番号があって…まぁ普通のスポーツウェアでしょ?」と思うかもしれません。 しかし、実は野球ユニフォームは、デザイン面で見てもかなり奥が深い。 伝統を守るクラシックなものから、思い切った色使いの限定デザインまで、各チームの個性や、時代の流れを映し出すキャンバスのような存在なんです。 例えば、野球といえば「縦縞(たてじま)」のユニフォームを思い浮かべる人も多いと思います。 日本代表の侍ジャパンのユニフォームも、縦縞です。 この縦縞ユニフォームは、メジャーリーグのニューヨーク・ヤンキースが始めたデザインで、日本では阪神タイガースや千葉ロッテマリーンズが伝統的に採用しています。 なぜ縦縞が人気なのか? それは、視覚効果で「選手がスラッと引き締まって見える」からと言われています。 細身でキリッとしたシルエットは、相手チームに「このチーム、強そうだな…」と思わせる心理的効果もあるようです。 ユニフォームのデザインひとつで、対戦相手の心理にも影響を与えるのだから、侮れません。 また最近の野球界は、クラシックなデザインを飛び越えて、「そんな色アリなの!?」という斬新なユニフォームが次々と登場しています。 例えば、ソフトバンクホークスの「鷹の祭典ユニフォーム」は、毎年異なるド派手な色が採用されています。 過去にはショッキングピンクやエメラルドグリーンなど、「もはや鷹は関係ないのでは?」という色まで登場。 しかし、この奇抜なデザインがファンの心をつかみ、球場を一体感のある空間に変えてしまうのだから、これまた侮れません。 さらに横浜DeNAベイスターズは、夏季イベントで「YOKOHAMA STAR NIGHT」のテーマで、ユニフォームを毎年発表しています。 これは横浜の夜景や星空をイメージしたデザインで、まるでファッションブランドの限定コレクションのような仕上がりとなっています。 ユニフォームが「着たい」と思われるデザインになることで、球場に足を運ぶファンが増えるのですから、本当に侮れません。 かつては応援のときだけ着るものだったユニフォームですが、オーバーサイズのユニフォームをファッションに取り入れるスタイルも人気で、試合がない日でも着られるようなデザインが増えています。 これを象徴するのが、アメリカ・メジャーリーグの「シティ・コネクト(City Connect)」ユニフォームです。 各都市の文化を取り入れたデザインが特徴で、大谷選手が所属するロサンゼルス・ドジャースは、ラテン文化を反映した「Los Dodgers」、シカゴ・ホワイトソックスはストリート感あふれるブラックユニフォームを採用しています。 もはやユニフォームは「試合着」ではなく、「ライフスタイルアイテム」としての役割も果たしているといっても過言ではありません。 野球のユニフォームは、単なるチームウェアではなく、選手を強く見せたり、ファンの熱狂を生み出したり、街中のファッションになったりと、意外なほど奥が深い。 シンプルな縦縞で伝統を守るチームもあれば、イベントごとにド派手なユニフォームを作るチームもあり、デザインひとつで球団の戦略・方向性が見えてきます。 これからの野球界では、どんなユニフォームが登場するのか? そんなことも期待しつつ、今シーズンのプロ野球を楽しみたいと思います!...
36,000
36,000。 みなさんはこの数字が何を意味するかお分かりだろうか? 1日の平均歩数?まばたきの回数? 実はこの数字、人が1日に物事を「選択」をする平均回数だそう。 にわかに信じがたい数字ではあるが、あるアメリカの偉い人の研究によると、どうやら事実らしい。 更にはその人によると、食事を摂る時間だけでも平均2000回は「選択」してるというのだ。 ますます疑わしい。 ただ思えば、 私たちの生活は、全て小さな「選択」の集合体で構成されてるのかもしれない。 朝起きる時間、何を食べるか、どんな服を着るか、何時に家をでるか。 普段の何気ない行動の中にも、意識していないだけで、小さな「選択」を繰り返しているのだ。 それが1日となれば、冒頭の36,000という回数も納得できる気がする。 「選択」は言い換えれば「決断」とも言える。 あらゆる物事を「選択」するにあたり、私たちはこれまでの経験と直感を頼りに、 その時々の最適であろう「決断」を瞬時にしているのだ。 それは、デザインをする上でも同様なことが言えるのではないだろうか。 私たちは多くの「選択」をしながらデザインをしている。 レイアウト、カラーリング、フォント、スケジュールは最適か、金額は適切か。 その膨大な可能性の中から、私たちはこれまで培ってきた経験と直感をもとに、 最適であろう「選択」をしデザインとしてアウトプットをしている。 「選択」に正解はない。逆に言えば不正解もない。 もしあの時AではなくBを選んでいたら、などというタラレバをボヤいてもしょうがないのだ。 大切なのは、例えどんな「選択」をしたとしても、「絶対に後悔をしない」ということ。 後悔しないために、自分がした「選択」に自信と責任を持つことなんだと思う。 残りの人生、あと何回の「選択」をするのか皆目見当もつかないが、 いかなる「選択」であっても、後悔しない「選択」を私はしていきたい。...
映画館の魅力
皆さんはどれくらいの頻度で映画館に行きますか? ほとんどの人は1年に1回程度だと聞きます。 私は映画館で映画を観ることが大好きなので、1年に50~60回ほど映画館に行きます。 観たい作品がたくさんあり、複数の映画館の上映スケジュールをチェックして、 どうすれば土日で3〜4作はしごできるかと理想の観賞コースを考える週末はとてもワクワクします。 映画館の魅力を挙げると、 大迫力のスクリーンや、整えられた音響設備などいくつもありますが、 デザイナーとしての視点で考えると、 上映される劇場によって作品の見え方が変わるところが魅力だなと感じます。 普段制作しているデザインも、 陳列される場所や見られるシチュエーションを意識して制作しています。 コンビニやスーパーなのか、そのブランドの店舗なのか、 隣に並びそうな競合品はどんなデザインか、什器に置かれる場合とそうでない場合など、 デザインも置かれる環境によって見え方が変わるところに奥深さを感じます。 映画も同じように、どこの劇場のどんな上映フォーマットで観賞するかで 味わいが変わってくるものです。 スクリーンが大きい劇場、音響にこだわった劇場、 アトラクション感覚の4Dや、野外上映など、上映スタイルは様々です。 シアターの違いだけでなく、二本立て上映や応援上映などの企画や、 字幕と吹替えの翻訳の違いを楽しむのもおもしろさの一つです。 また、一度家のテレビやタブレットで観た作品でも、映画館で観賞すると新たな発見や感動があり、 「私はこの作品の魅力を半分しか知らなかったんだ」と感じたことが何度もありました。 そんな私のお気に入りの上映フォーマットベスト3を紹介します。 3位 フィルム上映 フィルムを映写機で投影する昔ながらの上映方法です。 フィルムならではのざらっとした質感やカタカタと揺れるアナログ感がシネマティックな雰囲気を生み、 特にフィルムで撮影された作品はその魅力を最大限味わうことができます。 ほとんどの映画館がデジタル上映のため、一部の劇場でしか観られないレアな上映形式です。 ちなみに小さなスクリーンの劇場が多いので、座席は前寄りを選択するのがおすすめです。 2位 IMAX 全国にいくつも増えてきているのでご存じかと思いますが、 大迫力のスクリーンと音響にこだわったシアターです。 何といっても映画館の魅力は大きなスクリーンだと思うので、 大迫力の映像で作品の世界観に浸り、臨場感を味わいたいときは必ずIMAXで観賞します。 IMAXシアターは天井から床近くまでがスクリーンとなっているため、 ちょうど中段あたりを選択するとスクリーン中央に視点が合うのでおすすめです。 1位 ドルビーシネマ 音響と映像の色域表現に特化したシアターです。 まず音響はスピーカーがシアターの上下左右にいくつも設置されており、背後や床からも音がします。 音が床から振動して伝わってきたときは本当に画面の中の世界に引き込まれた感覚になりました。 さらに映像の美しさがもう一つの特徴で、表現可能な色域がとても広く鮮やかな映像が楽しめるため、 CGなどを駆使したデジタル色の強い作品におすすめです。 作品上映前に流れるドルビーシネマ紹介ムービーの「本当の黒」に毎回衝撃を受けます。 座席は左右のスピーカーの音がバランス良く楽しめる中央がおすすめです。 (前寄り後ろ寄りはお好みで) 皆さんもいつもとは違う映画館で映画を観賞してみてはいかがでしょうか。 私はこれから今週末の3作はしごコースを考えます!...
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